ずっと気になっていた万双のコードバン財布。手に入れたのが2024年の7月。使い始めて3ヶ月目に最初のエイジングレポートを書きました。それからさらに時間が経ち、気がつけば購入から丸1年が経っていました。
今回は1年間使い込んだエイジングの様子を、3ヶ月目の時の写真と比較しながらまとめておきます。「万双の財布ってどうなの?」「コードバンってどんなエイジングするの?」と気になってる人の参考になれば嬉しいです!
購入時の状態
まずは、購入直後のお姿。
ドキドキしながら上野の店舗に行ったら、北山さん(万双のインスタやyoutubeにいつも出てます)が接客してくれて、いろいろ教えてくれたのはいい思い出です。モノづくりに込めた想いやこだわりを直接聞けると、払う金額は同じでも購買経験としての価値が全然違う。特に革製品はそういう側面が強い気がします。




私にとっては初めてのコードバン財布でして、最初の感想は「軽っ!」でした。ブライドルレザーの財布に比べるとかなり軽いです。
3ヶ月が経過

最初は白っぽかったヌメ革も少しずつ深みのある茶色に変わり、アタリも出てきました。
私は、財布をカバンに入れるので、ズボンのポケットに入れる人に比べるとエイジングの進行は遅いかも。


ツルツルで凹凸の無かった表面も、小傷が増えて使い込まれた表情に。
手入れについては、3ヶ月目に一度だけクリームを使いましたが基本的にはブラッシングのみ。


コードバンの艶。磨けば、反射するほどピカピカに。
1年が経過

1年が経ちました。
カバンの中で他の物にぶつかって小傷も増えてきました。コードバン特有の深みのある艶が増してきた感じ。


内側のヌメ革は、より飴色が強くなり味が出てきました。革好きとしては、やはり自分の使用履歴が刻まれていく感覚が醍醐味。
手入れは簡単

手入れは下記の通りです。
・ブラッシング:週に1回程度
・汚れ落とし&保湿:月に1回程度
「コードバンは繊細」っていうイメージがあるけど、あまり気にせず普通に使ってます。基本はブラッシングだけ。月末に溜まったレシートを整理するついでに、財布の中身を全部出して汚れ落としとクリームで保湿をしています。
汚れ落としはモゥブレイの「ステインクレンジングウォーター」。オレンジクリーナーで汚れがしっかり落ちます。ただ、表面側は多少色落ちするので本当にサッと。クリームは相変わらずコロニルの1909シュプリームクリームデラックス。テクスチャーが軽くてベタベタし過ぎないのが気に入ってます。艶もしっかり出るし、大体の革製品に使えるので超万能。
革本来の風合いを育てる

この1年、使えば使うほど味が出る万双の財布に触れて、あらためて「革を育てる楽しさ」を実感しています。
万双の財布を気に入ってる理由は、まず表面にわざとらしい加工をしていないことです。コードバンの財布でよくあるのは「革のダイヤモンド」というキャッチコピーを添えて、樹脂加工で表面を人為的にツヤツヤにしたもの。ネットで見かけるエナメルみたいな艶感のコードバンがそれです。万双の製品はそういった加工はしておらず、革本来の艶感と風合いを楽しめるようにしている点が私には刺さりました。
また、万双の製品にはロゴがありません。
「お客様が日々使う物に、我々のロゴを入れるのは違う」という万双の哲学があります。購入した時はロゴはあっても無くても気にならなかったんですが、ロゴが無いことで「自分のものに育っていく」感覚が強く持てますし、ブランドの名前ではなくて”本来のモノの価値”を基準に物を手に取る価値観が育ったように感じます。
このまま使い続けて2年目のレポートを書けるといいなと思います。