鎌倉駅に降り立って、小町通りに入るとやはり人だらけだった。
2020年10月。最初の緊急事態宣言は明けていたものの、もう少し閑散としているかなと思ったけれど、鎌倉はたくさんの人で賑わっていた。結局、自分と同じような考えの人がたくさんいた、という事なんだろう。
鎌倉の小町通りは観光のメインストリート。
週末ともなれば多くの人でごった返すその道は喧騒そのもので、マスクをしているせいもあって隣で歩いてる妻の声もいまいち聞こえない。OZマガジンやBRUTUSみたいな気の利いた小洒落た雑誌で目にする「鎌倉」の静寂に満ちた厳かな佇まいは虚像とすら思えてくる。
灯台下暗し、な喫茶店
ちょっと休憩したい時、できれば流行りのカフェよりも古い喫茶店がいい。
この記事を読んでくれる人はきっと共感してくれると思う。
喫茶モアは、小町通り沿いのビルの2階にある。
古い喫茶店というと、なんとなく脇道一本はいったところにひっそりとあるイメージがあるけれど、普通にメインストリート沿いにある。ただ、2階にあるせいかそこまで混んでいるという訳でもなく、入りやすいのが嬉しい。
店内は落ち着いていて、昭和レトロそのもの。
感じのいい女性店員さんが窓際の席に案内してくれた。
窓からは小町通りを見下ろせる。窓の向こうではたくさんの人がゾロゾロと行き交っているのだけど、音は全く聞こえない。お店のBGMがゆったり流れていて、近くの席からはコーヒーカップをソーサーに置くカチャンという音が耳に届く。視覚と聴覚があまりにもズレた異質な空間だった。
薄暗い店内で、ベリーパフェの艶がなんだかセクシー。
パフェはたくさん種類があって美味しいので是非。
鎌倉は素敵な街だけど、ちょっと疲れてしまう。そんな時には喫茶モアへ。
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