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【確定申告もスッキリ】フリーカメラマンの経費の考え方

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副業でカメラマンをしています。どんなものを経費にできるか知りたいです!

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カメラやレンズは経費ではなく「固定資産」とする場合もあるので、詳しく説明しますね!

✔️この記事を書いてる人
✔️カメラマンの会計学について

「カメラマンの会計学」シリーズは、フリーランスや副業カメラマンが知っておくべき会計税務のことを分かりやすくまとめたコンテンツです。私は以前会計事務所で働いており、そこからカメラマンに転身した経緯もあるため、まとめてみることにしました。


✔️会計知識を武器にしよう

会計税務って難しい分野ですよね。カメラマンで会計が好きな人はきっといないでしょう。

  • そもそも確定申告って何・・・?
  • 機材を経費?減価償却?なんのこと・・・?
  • 副業なら気にしなくていいんじゃないの?
  • そんな難しいこと気にせず撮影だけしてたい・・・



そんな風に思ってる人が大半です。
しかし、「必要な会計知識を身につけるとカメラマンとしてのビジネスを健全に維持・強化できる」ということも知っておいて欲しいのです。

・適切な会計知識は、適切な収支を生みます
・適切な収支は新しい機材やノウハウ導入の余力を生みます
・それらは競争力につながります

税金で損をするくらいなら、節税をしてレンズの1本でも買い足したいですよね。

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では早速いってみましょう。

確定申告の書類準備(帳簿作成)の具体的な手順はこちらの記事で詳しく紹介しています。

目次

【これだけは抑えておこう】カメラマンがよく使う勘定科目

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勘定科目を理解するためにはまず「取引」を知っておきましょう。

「取引」は簿記で出てくる言葉で、資産などの増減を示すものです。種類としては、「資産」「負債」「純資産」「収益」「費用」の5つがあり、カメラマンによく関係するのは「資産」と「費用」になります。


資産:主にカメラやレンズなど高額なもの
費用:撮影の時の交通費など、都度発生するもの

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金額によって資産か費用か分かれますが、まずはざっくり上記のイメージで大丈夫です。

勘定科目は「取引」をさらに細かくした分類


確定申告で出てくる勘定科目とは、「取引」をさらに細分化したものです。本業がサラリーマンという方は出張の経費精算で「旅費交通費」という言葉を見たことがありませんか?あれも勘定科目の1つです。

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機材や撮影経費をどの勘定項目に分類するかが重要です。

資産の勘定科目

勘定科目内容
現預金紙幣・硬貨の現金をはじめ小切手や郵便為替などいつでも現金化できるもの
長期貸付金取引先や従業員への貸付金で返済予定が一年超のもの
短期貸付金取引先や従業員への貸付金で返済予定が一年以内のもの
立替金一時的に立替払いした金額を処理する勘定科目
建物事務所、店舗、工場、倉庫、社宅、営業所、車庫などの会社が事業用に所有する建物
土地駐車場や資材置き場、店舗、事業所、工場、社宅など
車両運搬具自動車やトラック、バス、オートバイ、フォークリフトなど会社の所有する車両
工具器機備品耐用年数が1年以上の工具や器具。例えば、コンピュータ、イス、机、コピー機。カメラマンの場合、10万円以上のカメラやレンズが該当
消耗品コピー用紙、電池、電球、合鍵など、短期間に消耗する物品。
貸倒引当金売掛金、受取手形、貸付金などの回収不能な見込額を見積もっておく金額でマイナスで表記される項目
受取手形約束手形や為替手形などの手形債権を処理する勘定科目

カメラマンが関係する資産の勘定科目としては「工具器機備品」と「消耗品」を覚えておきましょう。カメラ本体やレンズ、ストロボやPCなど継続して使うものはこのいずれかの科目で処理します。

費用の勘定科目

勘定科目内容
仕入事業に必要な商品や原材料を仕入れた際の代金
消耗品費短期間で消耗する、電池などの常備品などの消耗品にかかる費用
事務用品費日々使われるノートやペンなどの消耗品。カメラマンとして名刺を作った場合の費用が該当。
保険料火災保険、自動車保険など保険契約で発生した費用。カメラの保険(携行品保険)に入ってる場合はこちらに該当
広告宣伝費雑誌掲載、パンフレット、折込チラシ、看板など、商品や製品の広告のために発生した費用。カメラマンとしてのポートフォリオサイトを作成した費用なども含まれる
旅費交通費業務遂行に関して発生した電車代、タクシー代などの交通費や宿泊費
水道光熱費電気代・ガス代・水道代
交際費クライアントとの会食などで発生する費用
外注費業務の一部を外部で委託した際の費用。例えばカメラマンがヘアメイクやアシスタントを発注する場合(クライアントにはその費用込みで請求する)の費用も該当
車両費ガソリン代、駐車料、高速料、タイヤ交換の費用など
リース料リース契約によって発生する費用
修繕費固定資産の修復や現状維持の費用。機材を修理に出した場合などに使用

費用の勘定科目はそのほかにも「福利厚生費」「給与」「役員報酬」などいくつか項目がありますが、カメラマンに関連しそうなものを記載しました。

資産の「消耗品」と費用の「消耗品費」はどう使い分けるんですか?

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ルール的にはどちらでもOKで、決算時に未使用のものは資産として計上するとされています。ただ、フリーのカメラマンなら費用の「消耗品費」で良いかと思います。

✔️消耗品と消耗品費

この2つはよく似ていますが、消耗品は資産ですので「どれだけあるか」を示しています。一方で、消耗品費は費用ですので「どれだけ使ったか」を示しています。



本来的には、その年に使っていないものは経費として計上できないのですが、消耗品は少額なものが大半である事もあって便宜上、使った時ではなく購入した時に経費とすることが認められています。ただ、フリーカメラマンの場合、コピー用紙のようにたくさん買って少しずつ使っていくものがあまりないので、購入時に消耗品費(費用)としてしまった方が楽です。

フリーカメラマンの経費の仕訳例




ここからはフリーカメラマンがよく経費として処理する費用の仕訳を紹介します。

メインの撮影機材(カメラ・レンズ・ストロボ・PCなど)

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まずはカメラやレンズなどのメイン機材です。

カメラマンの経費としてメインになるものです。比較的、金額が大きいものですね。

✔️メイン機材の例
  • カメラ本体
  • レンズ
  • 照明機材
  • PC

これらの経費を処理するための大事なルールは下記です。

白色申告:10万円以上なら固定資産として耐用年数で減価償却し、10万円未満であれば消耗品としてその年に全部計上する

青色申告:30万円以上なら固定資産として耐用年数で原価償却し、30万円未満であれば消耗品としてその年に全部計上する


副業カメラマンの場合は白色申告が多いと思います。その場合、10万円未満であれば、シンプルに消耗品としてその年の経費として処理します。ただ、10万円を超えた場合には、資産という扱いになりますので、減価償却といって何年かに分割して処理します。例えば今年Canon EOS R5を50万円で買ったからといって、50万円全部を今年の経費にはできないんです。

何年に分割するかは決まってるんですか?

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決まっています!法定耐用年数と言いますが、モノによって年数が決まっています。

撮影機材の法定耐用年数は?

固定資産の法定耐用年数は国税庁が表を公開しています。カメラに関するものをまとめると下記になります。

機材耐用年数
カメラ本体5年
レンズ5年
ストロボ5年
PC4年
モニター5年

耐用年数表にストロボという表記はないのですが、カメラやレンズと同じカテゴリ(光学機器および写真作製器機)で問題ないかと思います。税理士ドットコムのQAで「家庭用の照明」として回答している税理士がいますが、家の照明とストロボは目的が異なりますのでそれは間違いです。

一括資産償却


10万円以上の機材は、先ほどの耐用年数で割って経費として計上していきます(青色申告は30万円以上)。

例:Canon EOS R5を50万円で購入・・・・5年で減価償却(10万円x5年)



ただ、10万円以上20万円未満の資産については「一括資産償却」という方法があります。一括という名前が付いてはいますが3年で償却できるルールになります。

例:Canon ROS RPを18万円で購入・・・3年で減価償却(6万円x3年)



申告方式と資産の価格をまとめると下記になります。

通常一括償却資産少額減価償却資産
購入金額10万円〜10〜20万円10〜30万円
償却期間耐用年数によって3年その年で全部まとめて
合計限度額なしなし300万円まで
申告方法白色・青色白色・青色青色のみ

現実的に機材の買い替えサイクルを考えると5年間同じカメラを使うケースはあまり無い気がします。なるべく短い期間で償却してしまった方が税金面では有利なので上記の金額を覚えておきましょう。


編集ソフト・ネット回線


写真の編集ですと、AdobeのLightroom/PhotoshopやCapture Oneなどを使っている方が多いかと思います。これらも仕事上必要な場合は経費として計上が可能です。編集ソフトは「サブスク型」と「インストール型」がありますが、下記のように整理します。

サブスク型・・・通信費
インストール型・・・消耗品費


ちょっとややこしいですが、Adobe Creative CloudでLightroomを使う場合、デスクトップにインストールするLightroom Classicがあります。ただ、お金を払っているのはAdobe Creative Cloudというクラウド型のサブスクサービスですので、通信費で大丈夫です。

上記に関連して必要となるネット回線も経費にできます。
ただ、家のネット回線を使っている場合はプライベートでも使っているので家事按分をします。例えば1週間のうち、プライベートでの使用(ネットサーフィンなど)で50時間、カメラマンとしての作業で30時間だとすると以下のようになります。

月のネット回線代:6,000円
按分比率:プライベート62.5% カメラマンとしての作業:37.5%
経費:月あたり2,250円(6,000円*37.5%)


作例・ポートフォリオ制作の費用


フリーカメラマンが広告宣伝費とできる費用は以下のようなものがあります。

✔️WEBサイトの制作費用

作例を見てもらうためのWEBサイト(ポートフォリオサイト)を作った場合、それにかかった費用は経費にできます。例えば、Wordpressで作成した場合、ドメイン代、レンタルサーバー代、Wordpressテーマの料金などが該当します。

✔️作品撮りにかかった費用

ポートフォリオに掲載するための作例を撮影した場合、それにかかったスタジオ代、モデル代などは広告宣伝費として経費にすることが可能です。

撮影にかかった諸経費

仕事として請けた撮影の際にかかった経費ももちろん対象です。撮影場所までの交通費やレンタカー代。ヘアメイクさんなどをカメラマンが手配した場合は、その費用などが該当します。


意外と経費にできるものは多い!こまめにチェックしよう


今回はフリーカメラマンの経費についてまとめました。カメラやレンズなど高額でわかりやすい経費の他にも、WEBサイト制作や名刺作成など、意外と見落としていた費用も多いのではないでしょうか?

確かに、細かく見ていくと色々ありそうですね。



経費についてきちんと考えると、「実際に自分の撮影にはどういう費用が発生しているのか?」が見えてきます。フリーカメラマンの場合、何となくどんぶり勘定で価格を決めてしまっている人も多いのですが、経費を正確に把握して適切な価格設定をする事で、ビジネスとして健全に回っていきますので是非経費に目を向けましょう!

確定申告って何が必要?簡単な方法は?


年末年始に差し掛かると、確定申告のことが気になってくるカメラマンの方も多いのではないでしょうか。特に、「今年は20万円超えそう」といった事情から初めて確定申告をする方は心配になると思います。

白色申告であれば、個人的にはやよいの白色申告オンラインを使っておけば間違いないです。

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もちろんexcelで頑張って帳簿作ってもいいんですけど、抜け漏れやミスにつながりやすいので、会計ソフトを使うのが安心です。無料ですし。

そもそも確定申告にはどんな書類が必要なんでしょうか……?

ざっくり言うと、税務署に出す書類として下記が必要になります。

  • 収支内訳書
  • 確定申告書

尚、2024年1月からは電子帳簿保存法の対応が義務化されます。フリーカメラマンも例外ではないので、領収書の保存などの対応準備をしておきましょう。

①収支内訳書


年間(1月1日〜12月31日)の売上、経費、減価償却の計算などを記載するものです。国税庁のWEBサイトからフォーマットをダウンロードすると下記のようなものが入手できます。

収支内訳書を作成するには、その転記元となる帳簿の作成ができていないといけません(帳簿の作成は義務付けられています)。1年間の取引(=カメラマンでいえば撮影)の売上や経費などを帳簿につけて、それを元に収支内訳書を年明けに作成する流れです。



正直、まともにやると大変です。excelなどで撮影ごとの売上や経費を記録していって、それを見ながら収支内訳書に記入していく必要があります。excelでもいいんですけど、ミスの元になったり管理が面倒になってしまいがちです。

やよいの白色申告オンラインのいいところは、取引入力(=撮影ごとの売上や経費を入力)していけば、収支内訳書は自動で作成できる点です。わざわざ転記する必要はありませんし、「どの項目だ、、、?」と悩む必要もありません。

②確定申告書


確定申告書は1年間の収支をもとに所得税の申告をするための書類です。こちらも国税庁のWEBサイトから下記のような書類フォーマットがダウンロードできます。

何やら小難しそうですよね(実際、小難しいです)。ただし、やよいの白色申告オンラインは確定申告書もソフトの中で自動作成できますので、項目と睨めっこしながら悩む必要はないです。

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会計事務所にいた自分から見ても、やよいの確定申告ソフトは「簿記の知識がない人」でも簡単に確定申告ができるようによく作られてるなと思います。

会計知識はカメラマンの競争力を高める


確定申告と聞くと「めんどくさい」「難しそう」というネガティブなイメージを持つ方が大半です。好きという方はいないでしょう。しかし20万円以上の所得を得ていれば誰しもがやらないといけません。

カメラマンとしては、そんな面倒な事に時間を割きたくないですよね。できれば撮影だけに集中したい。それは皆同じです。ただ、基礎的な知識を身につける事は強い武器になります。多くのフリーランス・カメラマンは正直会計に詳しくないので損をする人が多いです。

  • 経費計上できるものをしない(=節税できない)
  • 毎年確定申告の時期に焦って、手が取られて撮影に集中できない

特に、経費計上がきちんとできていないのは痛いです。カメラマンって機材の費用がバカ高いですよね。カメラの買い替えだけでもプロ機であれば40万円くらいはかかりますよね。手持ちの機材を下取りに出せば出費は抑えられますが、それでも安くはありません。5年〜10年のスパンで見れば、機材の買換えや買い足しや何度かあるでしょう。



「とにかく一発の出費がデカい」のがカメラマンの特徴です。そのため、きちんと経費計上ができないとコストがどんどん膨らんでしまいます。


加えて、カメラマンは競争が激しい職種です。プロとアマの境目も曖昧ですし、七五三・成人式・ブライダルといった個人相手の撮影請負はourphotoなどのサービスが成長している事もあり、アマチュアカメラマンの参入も急激に進んでいます。そのため価格競争も激しくなる一方です。



厳しい競争環境の中で、適切に機材導入をしていく事を考えると、やはり税金やコストは可能な限り安く抑える必要があるのです。機材を安く買う方法に詳しいカメラマンは多いのですが、会計には弱い人が多いので、逆をいえば競争力強化のチャンスでもあります。



ぜひ、会計知識を武器に変えてください。

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