スエード靴に付いたデニムの色移りはブルースティックが落としてくれる。

今年の誕生日に妻に買ってもらったクラークスのワラビー。気に入って履きまくっていたらデニムの色移りが…。

購入当時のクラークスのワラビー
デニムの色移りが…。


とりあえず、家にあったスエード用の消しゴムと、モゥブレイのスエード靴用クリーナーを使用。


全っ然っ落ちないやんけ。消しゴムに至っては、スエードの起毛が抜けてなんかハゲそうだったし。購入して間もない愛しのクラークスをハゲさすわけにはいかない。



色々探したところ、ブルースティックという石けんが良いそうな。そして、妻の地元である横須賀で作られているそうな。ほう。



私:ブルースティックっていう石けん知ってる?横須賀で作ってるらしいんだけど。



妻:え、知らない。



私:(知らないのかよ)なんか、よく汚れが落ちるらしいんだけど。クラークスにデニムの色が移っちゃったから試してみようかな。



妻:うちにあるウタマロ石けんじゃダメなの?



私:ウタマロは色物には良くないっぽいんだよね。



妻:ふーん。そうなの?まぁ、試してみたら?




妻の声に不満の色が滲む。妻はウタマロ石けんに全幅の信頼を寄せている。この世にウタマロが落とせない汚れなど存在しないと思ってる。きっとカラスだって白くできる。そんなウタマロを否定した私の言動は、到底受け入れ難いものだったんでしょう。「まぁ、試してみたら?」は「どうせ無理だろうけど。後からウタマロさんに泣きついても知らんからな」の下の句を省略したそれでした。

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ブルースティックは横須賀刑務所で製造される最強の石けんである

おそらく四半世紀はリニューアルされていないであろう昭和を感じるエモいフォント。大きさはスニッカーズを一回り大きくした感じ。

ブルースティックは横須賀刑務所の受刑者が製造から包装までを手がけているそうで。まずこのブランドの生い立ちにパンチが効きすぎているわけで。そして、古臭いパッケージをあえてリニューアルしないあたりに製品への自信が伺えます。この”塀の向こうの石けん”に畏怖の念を禁じざるを得ません



ちなみに、横浜市と横須賀市はとにかく何でもブルーを名前につけたがるし、街の至るところを青くしたがります。地下鉄横浜ブルーラインとか、横須賀海軍カレー・ネイビーブルーとか。海を自分たちだけのモノだと勘違いしている節があります。



なんなら、ブルースティックじゃなくて、プリズン・バーとかにすればよかったのでは?とか思ったけど、流石に笑えません。


ウタマロ石けんとブルースティックの違い

我が家の使いかけウタマロ石けんとブルースティック。

オールマイティは石けんといえば、ウタマロ石けんを思い浮かべる人が多いんじゃないでしょうか。我が家でも「洗濯機で落ちない汚れはウタマロ石けん」という思想が深く根付いています。そこで思い至るのが、




ウタマロ石けんとブルースティック。どちらが最強なのか?




という疑問ではないでしょうか。この絶対的王者 vs 究極のアウトサイダーの決戦にこのブログごときが答えを出せるのか?と不安に思った方もいると思いますが、安心してください。結論は出ています。




そもそも、この両者は成分が違います。どちらが優れているという話ではなく、草系ポケモンと対峙すれば炎系を使うべきで、水系と戦う時には雷系を使うというセオリーがあるように、ウタマロ石けんとブルースティックは、汚れの種類や素材によって使い分けるべきものです。

ウタマロ石けん
蛍光増白剤を使用。白いものをより白くすることが得意。

ブルースティック
界面活性剤を使用。汚れを浮かせることに特化。



ウタマロは、白いワイシャツや白スニーカーを綺麗にするのは得意ですが、色物に使うと色褪せたり、部分洗いするとそこだけ変に白っぽくなってしまいます。そのため、スエードに限らず革靴に使用するのはオススメできません。


もう少し詳しく書くと、ウタマロに使われている蛍光増白剤は、目に見えない紫外線を吸収し、青白い光に変えることで見た目の白さを増すためのものです。なので、蛍光増白剤そのものに着色汚れを落とす作用はありませんし、色物とは相性が良くありません。

スエードは革を染めてますから、ウタマロを使うとデニムの色移りだけではなく革の染料も落としてしまい、色が褪せてしまうリスクがあるため、ブルースティックの方が向いていると思います。

スエードに付いたデニムの色移りを落とす方法

ブルースティックは切って使うのが基本。そんなに使わないので、薄くスライス。正直これでも多かったです。

お湯で濡らした歯ブラシでブルースティックを泡立てて、デニムの着色部分を優しくこする。円を描くように。4〜5分くらいかけてゆっくりと。最初、1分くらいこすって泡を落としたんですがデニムの色が残っていたので、少し時間を置いたほうが良さそう。その後、石けんが表面に残らないように絞った布で石鹸を丁寧に拭き取ります。

乾かして出来上がり。肉眼ではデニムの色は分からなくなりました。やるじゃん。ブルースティック。石けんで洗うということは多少なりともスエードの褪色につながりますし、乾燥で革が傷まないようにスエード用の保湿スプレーで仕上げることをオススメします。



現場からは以上です。

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