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本サイトの運営をしています。FUJIFILMのカメラと喫茶店と開高健の小説が好きです。

副業カメラマンのカメラ・レンズ選びガイド【4つのポイントと注意点】

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写真が趣味なので、副業カメラマンに興味があります。今持ってる機材で大丈夫?予算はどれくらい?色々と気になる!



そんな悩みを解決します。

2020年から副業カメラマンを始め、現在は週末カメラマンで8万円/月の撮影料を頂いています。自分の経験から機材選びのポイントをご紹介しますね



「仕事の撮影に必要な機材」と「趣味のための機材」はちょっと違います。仕事で使える機材のポイントをご紹介します。

目次

機材選びのポイントは4つ

悩んでいる人

やっぱりカメラといえばCanonとかNikonですか?

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メーカーの前にまず確認するべきポイントがあります!

機材選びのポイント

  1. センサーサイズ
  2. 価格
  3. 新しさ(機種の世代)
  4. レンズのスペック

ポイント① センサーのサイズ

「フルサイズ」とかよく聞く、あれですか?

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そうです!画質はイメージセンサーの性能で決まる、と言っても過言ではありません!



カメラのスペックの7割はイメージセンターのセンサーサイズで決まります。




簡単にいうと、センサーサイズが大きいカメラほど性能が高く、値段も高くなります。つまり、センサーサイズを決める事でカメラ選びの方向性が決まります。




車でいうと、軽なのかセダンなのかSUVなのかで価格帯も性能も変わってくるのと同じイメージです。



センサーサイズの種類を表した図です。レンズを外すと出てくる玉虫色のプレートみたいなものがイメージセンサーです。iphoneなどのスマホでは、大きいものでも1/1.7サイズです。


じゃあ一番大きい「フルサイズ」がいいってこと?

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仕事に使うのであれば、フルサイズ、最低でもAPS-Cが必要です。


カメラマン・マッチングサイトでも中級機以上のグレードの機材を持っていないと登録できないケースがあります。


例えば、有名なマッチングサイトのLOVEGRAPHはカメラマンとして登録するための審査項目として、機材のグレードについて以下のように指定しています。

・レンズ交換式カメラ
センサーサイズがフルサイズであること(ただし、FUJIFILMの場合はAPS-Cでも可)
・ファインダー付きの機種であること

・標準域レンズ(F2.8以下) 1本以上
(50mmF1.4や24-70mmF2.8など)
・望遠レンズ(F4以下)または広角レンズいずれか1本以上
計2本以上



つまり、APS-C以上のセンサーサイズのカメラを持っていないとカメラマンとして登録できないということですね。マッチングサイトについては以下の記事でまとめていますので、興味がある方は是非ご覧ください。

じゃあ、フルサイズにしておけば安心?


フルサイズにもメリットとデメリットがあります。

フルサイズのメリット


センサーサイズが大きいことによるメリットは主に以下の2つです。

  1. センサーサイズが大きいほど画質が綺麗(と言われている)
  2. 暗い場所での撮影に強い



一般的にフルサイズは画質がいいと言われています。背景が綺麗にボケるとか色の階調が美しいとか。ただ、あえて「言われている」と書いたのは、その差を実感するシチュエーションは限られているからです。



A3以上の大きな紙などに印刷するなら画質の差は出てきます。
ですが、SNSにアップするとかWEBサイトに掲載する分にはほとんど差は感じません。



どちらかというと、暗い場所での撮影での差の方が重要です。
私はAPS-C機を使っていますが、コンサートなど暗い場所での撮影ではやっぱり不利です。なので、撮影ジャンルとしてコンサートやライブを考えている人はフルサイズをオススメします。

なぜフルサイズの方が暗い場所で有利なの?

コンサートホールや暗い喫茶店など、照明のわずかな光しかない環境ではカメラの感度を上げる必要があります。感度を上げるほど画像にノイズが出てしまいますが、センサーサイズが大きい(=光を取り込む面積が大きい)ほど感度を上げる必要がなくなるから有利、ということです。


フルサイズのデメリット

一方でデメリットもあります。

  1. カメラ本体もレンズも値段が高い!
  2. デカくて重い!


やっぱりフルサイズは高いです・・・・(詳しくは後ほど)。



そして大きさと重さです。





特に女性の方は大変かもしれません。小型のフルサイズ機も出てきてはいるのですが、カメラ本体よりも問題はレンズです。レンズがズッシリ・・・。もはや「レンズにカメラがくっついてる」と言ってもいいレベル。撮影が増えるとやっぱり大きくて重たいカメラはしんどいです。。。


ポイント② 価格帯

やっぱり価格は切実な問題です・・・




高いワケですよ。
カメラってやつは・・・。



先ほど書いた通り、センサーサイズが大きくなれば価格も高くなります。

APS-C機の例:FUJIFILM X-T4 + ズームレンズのセット
新品:29万円
中古:22万円

フルサイズ機の例:Canon R6 + ズームレンズのセット
新品:38万円
中古:32万円



フルサイズとAPS-Cでざっくり10万円くらいの開きがあります。
レンズもフルサイズ用の方が高いので、性能の良いレンズを買い足す場合はさらに差が開きます。

初期投資と回収期間も考えよう


副業カメラマンは最初、1件の撮影で手元に残る報酬は大体8,000円くらいからスタートします。人気が出て来ると単価も上げられますが、最初の1年は単価8,000円を目安にするといいです。




単純計算で、48回撮影してやっとフルサイズ機1台分ですね。副業といえどビジネスなので、どれくらいで初期費用を回収できるか考えて購入しましょう。



カメラは最初から高いものを買うよりも、自分の成長と合わせて古いものを下取りに出しながら買い替えていくのが一般的なので、型落ちの中古から始めてレベルアップしていくのもお薦めです。

ポイント③カメラの新しさ(世代)

じゃあ、とりあえず古いカメラを中古で買えばいい?


概ね発売から3年以内のモデルが良いと思います。理由は、5年も前の機種ですと、イメージセンサーや画像処理エンジンといったカメラの頭脳にあたる部分の世代が古くパフォーマンスも結構変わるからです。

古いカメラのデメリット

  • 暗い部分が潰れやすく、明るい部分が飛びやすい
  • AF(オートフォーカスが遅い)
  • 画質が悪い
  • 故障時のサポートがない

ポイント④ レンズのスペック


レンズも非常に重要です。
写真の写りの良さでいえば、カメラ本体よりもレンズが影響するといっても差し支えないくらいです。



先ほども紹介しましたが、LOVEGRAPHで求められるレンズのスペックの基準は以下の通りです。

・標準域レンズ(F2.8以下) 1本以上
(50mmF1.4や24-70mmF2.8など)
・望遠レンズ(F4以下)または広角レンズいずれか1本以上
計2本以上




レンズを選ぶには「焦点距離」「単焦点かズームか」「開放値」を理解する必要があります。

焦点距離

悩んでいる人

50mmレンズとか、35mmレンズとか言うやつですね?

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そうです。その50mmや35mmというのが焦点距離です。


厳密に言うと、「レンズの中心からイメージセンサーまでの距離」ということになりますが、わかりにくいですよね。なので、語弊を恐れずに以下のようにまとめます。

焦点距離が短い(〜24mm):広角レンズと呼ばれ、写る範囲が広いく、レンズも短いものが多い。

焦点距離が普通 (35mm〜50mm):標準域と言われていて、人間の視界に近い範囲が写る。

焦点距離が長い(75mm〜):望遠レンズと呼ばれ、遠くのものを狭く切り取る。レンズは長い。



家族写真やポートレート写真、つまり人を撮る場合には大体50mm前後の焦点距離で撮れるレンズがメインになってきます。コンサートやライブ、運動会など、遠くから撮影する場合には200-300mmほどの望遠レンズが必要になります。

こういった広い範囲を写すには広角レンズが必要になってきます。iphoneのカメラも広角レンズの部類に入ります。ちなみに広角レンズは背景がボケにくいです。


一方で、こういったタイプの被写体に寄る写真は50mm以上の焦点距離のレンズを使います。この写真は75mmで撮っています。焦点距離が長い、つまり望遠レンズになればなるほど、背景は綺麗にボケます。ただ、写る範囲は狭くなります(これを、画角が狭い、といいます)

単焦点レンズとズームレンズ


レンズには単焦点レンズとズームレンズがあります。
単焦点レンズは伸びたり縮んだりしないので、50mmの単焦点レンズなら50mmの焦点距離でしか撮れません。ズームレンズは伸びたり縮んだりすることで、様々な焦点距離をカバーします。例えば、24-70mmと名前につくレンズは24mmから70mmまでの焦点距離で撮れるレンズですよ、という意味です。




ズームレンズの方が便利に思えますが、それぞれ特徴があります。


単焦点レンズ:特定の焦点距離でしか撮れないが、写りは綺麗。明るいレンズがある。

ズームレンズ:色々な焦点距離で撮れるが、写りは単焦点に劣り、レンズの明るさも劣る。



レンズの明るさはこの後の「開放値」で説明しますね。

開放値


レンズには「絞り」という機能があります。
上の図のように、レンズの中の羽根が閉じたり開いたりしてレンズに入り込む光の量を調節します。

レンズを絞る(羽根を閉じる):光が入らないので暗く写るが、遠くのものまでボケずにハッキリと写る。

レンズを開ける(羽根を開ける):光が入るので明るく写るが、手前のものや遠くのものはボケる。



その絞りの度合いを示す単位をF値(えふち)と呼びます
先ほどの図に書いてある通り、f1.4など数字が少なくなるにつれてレンズが開き、f16など数字が増えるにつれてレンズが閉じます。



開放値とは、そのレンズを限界まで開いた時のF値を指します一般的にはf1.4が最も明るいレンズと言われていまして、明るいレンズほど高額です。特にポートレートなどの人物撮影では、背景を綺麗にボカすために明るいレンズが求められるため、先ほどのLOVEGRAPHでもf2.8以下の明るいレンズを必須としているワケです。



ちなみに、f1.4まで明るいレンズは単焦点だけです。ズームレンズの場合、明るいレンズを作ろうと思うとメチャクチャ大きくなってしまうので最も明るいものでもf2.8です。これはどのメーカーも共通しています。

どんなレンズを揃えればいいのか?


レンズの種類を理解できたところで、最初の話題に戻ります。
では結局どんなレンズが仕事には必要か?ということですが、答えは明快で以下の2本です。

仕事に必要なレンズ:
1. 焦点距離24-70mm、開放f値2.8のズームレンズ
2. 焦点距離70-200mm、開放f値4.0のズームレンズ



特に24-70mm f2.8のレンズはどのメーカーも販売している定番中の定番です(通称、にーよんななじゅう、とか呼ばれています)。そして、高級レンズの位置付けなので高いです。同じ焦点距離で開放f値が高い(=暗い)レンズがもっと安く売られていますが、マッチングサイトの登録基準などを考えると、f2.8のレンズにしておくべきです。ただ高額なので、それが難しい時には単焦点でf1.4のレンズを揃えましょう。

機材選びの注意点

ここからは機材選びの注意点です。
2つあります。

できればボディは新品を選ぶ


ボディ(=カメラの本体)は予算的に許せば新品で購入することをお薦めします。
なぜなら、カメラには寿命があるからです。


カメラにはシャッター回数と耐久性の問題があります。
つまり、購入してから何回シャッターを切ったのかってことです。車の走行距離みたいなものと思ってください。



副業カメラマンが使うであろう中級機以上のグレードだと大体20万回くらいと言われています。



20万回を超えたからといって急に壊れるワケではないですが、耐久性からいってそれぐらいが目安にはなるようです。つまり、カメラって消耗品なんですよね。なので、安いからといってメチャクチャ使い込まれた古いカメラを買っても、すぐにダメになるリスクがあります。



一方でレンズは中古品でいいです。
カメラ本体ほど消耗品ではないので、価値が下がりにくいです。中古で買って、売って、また新しい中古レンズを買う、を繰り返している人は多いです。カメラ本体と比べると購入価格と売却価格の差がそんなに無いからですかね。「中古は嫌だ!」というこだわりが無ければ中古でいいと思います。


レンズ沼にはまらない


「レンズ沼」という言葉があります。
簡単にいうと、「あのレンズがいい」「このレンズも必要だ」と次々に新しいレンズを購入してしまうことです。


カメラに詳しくなってくると、色々な機材に目移りしてしまいます。
SNSなどで素敵な写真家さんが使ってたレンズが欲しくなるとか、誘惑が絶えません。


ただ、これは時間の無駄です。




コレクションが趣味ならいいと思いますが、「写真を上手くなりたい」「写真で稼ぎたい」と思っているのであれば「レンズ沼」にはまってはいけません。レンズを変えたところで写真は上手くならないし、レンズに悩んでいる時間があるなら撮影技術を学んだ方がいいです。



仕事で使うには、24-70mmをカバーするズームレンズ、70-300mmくらいをカバーするズームレンズの2本があればとりあえずOKです。単焦点レンズは特に必要ありません。それなりに稼げてきて余裕があれば、欲しいレンズを買いましょう。


狙い目の機材【個人的なオススメ】


最後に、副業カメラマンにオススメな機材をご紹介します。
完全に個人的な主観ですが、価格と性能のバランスから見て、狙い目なモデルです。

フルサイズ機

Panasonic Lumix S5
センサーサイズ:フルサイズ
有効画素数:2420万画素
重さ:680g

発売時期:2020年9月
新品価格相場:193,000円〜22,6000円
中古価格相場:16,2000円


小さくて、軽くて、安いフルサイズ機。
Panasonicはフルサイズ機としては後発のメーカーなので、あまりシェアは高くないのですが良いカメラ作りをしています。「え、フルサイズだよね?」っていうくらいコンパクトです。


価格的にも、2400万画素のフルサイズが新品で20万円切るのはすごいです。レンズ展開もPanasonicはライカと提携していて面白いです。以前はラインナップの少なさがネックでしたが、徐々にモデルも増え、他メーカーに遜色ありません。

APS-C

FUJIFILM X-T4
センサーサイズ:APS-C
有効画素数:2,430万画素
重さ:607g


発売時期:2020年5月
新品価格相場:170,000円〜19,4000円
中古価格相場:15,4000円


現時点ではFUJIFILMの最新のAPS-C機です。
フルサイズよりもコンパクトで軽いですし、価格も抑えられます。



FUJIFILMのカメラの特徴は、色彩表現が綺麗だという点です。
仕事で撮影する場合、レタッチといって撮影後に編集ソフトで修正することが前提になってきますが、FUJIFILMはカメラで撮った時点でかなり「イイ感じの写真」になるので、撮影した場で依頼者の方に見せても「おぉー」となります。これは地味ですが大事な点です。



私もFUJIFILMを使っていますが、暗所での撮影を除いてはフルサイズに対して不便さを感じることはないです。



本体の値段だけ比べるとPapasonicのS5もFUJIFILMのXT4もあまり変わりません。
じゃあフルサイズのPanasonicがいいじゃんっていう考え方もできるのですが、レンズの値段が結構変わってきます。度々登場する24-70で比較すると、、、

Panasonic:LUMIX S PRO 24-70 mm F2.8 S-E2470
新品:252,000円
中古:23,4000円

FUJIFILM:XF16-55mmF2.8 R LM WR
新品:119,000円
中古: 95,000円


※フルサイズとAPS-Cでは、焦点距離が異なります。細かい説明は省略しますが、APS-Cの大体1.5倍がフルサイズでの焦点距離です。なので、APS-CのFUJIFILMの16-55mmのズームレンズがフルサイズでいうと24-70mmのレンズ、となります。


こう見ると結構価格が違いますよね。
フルサイズはレンズが高いです。

気に入ったものを買おう


今回は副業カメラマンの機材選びについて説明しました。
復習になりますが、カメラ選びはまずセンサーサイズを決めることから。メーカーを決めるのはその後です。


メーカー選びは実際にお店で触ってから決めたほうがいいです。
というのは、カメラのメーカーを乗り換えるって大変なんですよ。CanonからNikonに行くとか、NikonからPanasonicにいくとか。なぜならレンズも全部買い替えないといけないから。メーカーが同じであればカメラ本体を新しくしてもレンズは使えますけどね。



なので最初のカメラ選びは超重要です。



カメラの見た目、色の再現、メーカーの考え方、、、考えるときりが無いのですが、「このメーカーならずっと付き合える」と思えるものをぜひ選んでください!

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